(2022年1月16日作成記事を更新)
こんにちは、FIRE父さんです。
FIRE(Financial Independence,Retire Early)に踏み切る決意を固めて早期退職しました。
そして、実際に2022年4月から自由なFIRE生活を謳歌しています。
今回は、50歳でのFIREが最強である理由について5つ解説します。
アメリカのFIREムーブメントでは40歳前後での退職が主流です。
しかし、日本は世界的にも長寿な国ですから「人生100年時代」も絵空事ではありません。
日本人は長く生きるのですから、50歳前後での早期リタイアで十分に人生を楽しめるのではないでしょうか?
【理由1】50歳までに年金受給額が積み上がっている
人生100年時代のFIREに「終身年金」は欠かせません。
65歳以降の年金収入をまったく見込まないとしたら、FIREのハードルは非常に高くなり膨大な資産が必要になります。
そして、50歳前後で早期退職する場合には、30年近く厚生年金に加入してますから、そこそこの厚生年金がもらえるのです。
30代や40代前半で退職する場合には、払い込み期間が短いためあまり多額の厚生年金は期待できないでしょう。
ここで、年金収入の重要性を確認します。
FIRE生活のためのライフプランを描くにあたって最大の課題は
「何歳まで生きることを想定するか?」
です。
「人生100年時代」と言われています。
日本人はもともと世界的にみて長寿ですが、平均寿命は延びていく傾向にあるため20年後、30年後には平均寿命は5年以上延びていることでしょう。
男性と女性とで性差はありますが100歳は絵空事ではありませんから、ライフプラン上では100歳まで生きることは想定しておくべきと考えます。
なお、アメリカ人の平均寿命は日本人に比べて短いので、米国式FIREの事例を参考にする場合は、アメリカ人に比べて長生きリスクが高いことを考慮する必要があります。
長生きを想定すればするほど、年金収入の重要性は増していきます。
早期リタイアすることの最大のデメリットは年金受給額が減額されることです。
20代や30代でFIREを達成した場合には、満足な年金受給額は期待できないでしょう。
50歳でのFIREであれば、それまでの所得にもよりますが、80万円ほどの国民年金に加えて100万円前後の厚生年金を見込むことができるかもしれません。
年金受給繰り下げ制度を活用することで、受給額を引き上げるという選択肢もあります。
例えば、65歳の受給額が180万円だったとして、70歳まで5年繰り下げることで42%アップして255万円に、75歳まで10年繰り下げることで84%アップして331万円になります。
FIREを選択する人は、早期リタイアした後も運用を続ける人がほとんどでしょう。
運用成績が好調であれば、75歳まで年金受給を繰り下げて長生きリスクに備えたいところです。
いずれにしても、年金収入だけで生活費を確保できれば、何歳まで長生きしてもお金の心配はありません。
投資はやはりリスクが伴いますから「年金収入>生活費」の状態にすることが理想ですね。
【理由2】50歳までに退職金が積み上がっており、早期・希望退職制度による割増も期待できる
日本の退職金制度では勤務年数に応じて算出されることが多いため、20代や30代での自己都合退職では、満足な退職金は期待できません。
50歳ともなれば、勤務年数が25年以上となることも多く、まとまった額の退職金を期待することができます。
また、50歳頃になると、早期・希望退職募集の対象となる場合があります。
その場合、退職金の割増により、定年退職で辞めた場合の退職金と比べて遜色のない金額となることもあるでしょう。
そして、退職金を元手にして、定年退職するはずだった60歳や65歳までの長い期間にわたって資産運用することができます。
将来価値という考え方があります。
例えば、50歳で受け取る早期退職金を2,000万円とすると、
15年後の65歳時点での将来価値は4,160万円にもなります(収益率5%を想定)。
FIRE父さんは50歳で早期退職して、2,000万円ほどの退職金を受け取ることができました。
1,000万円単位の早期退職金というのは、ライフプランに大きな影響を与えます。
早期退職金だけで何年間も生活することができますから、もらえるのともらえないのでは大きな違いがあります。
【理由3】FIRE生活に必要な資産を形成する期間を十分に取れる
FIREを達成するためには、早期退職までにまとまった資金が必要になります。
貯蓄と投資で資産形成を図っていくことになりますが、貯蓄も投資も時間がお金を育ててくれるものです。
特に、投資はある程度まとまった規模の資産がないと大きく利益を出すことは難しいですから、まずは「地道に稼いで、地道に貯金する」しかありません。
50歳であれば、22歳で就職したとして28年間の期間がありますから、
- 年100万円貯金すれば、2,800万円
- 年200万円貯金すれば、5,600万円
- 年300万円貯金すれば、8,400万円
の資金を貯めることができます。
投資を併用すれば、もっと資産を増やすことも期待できます。
50歳前後で金融資産1億円に到達してFIREすることも決して夢ではありません。
FIRE父さんの事例は「FIRE父さんが1億円貯めてFIREできた理由」という記事にまとめてありますので、興味がありましたらご覧ください。
【理由4】FIRE後の生活を十分楽しむ期間が残されている
人生100年時代と考えると、50歳は半分です。
50歳は人生の折り返し地点ですから、新しい人生、第2の人生に踏み切るにはちょうど良いタイミングではないでしょうか?
人生の最期には「不健康な期間」が10年ほどあるのが普通です。
「不健康な期間」とは平均寿命と健康寿命の差のことですが、日常生活に何らかの制限があるような状態です。
定年を待って退職する場合には、
「お金」と「時間」、そして「健康」
それらすべてが揃う時間というのはそれほど長く続かないかもしれません。
しかし、50歳で早期リタイアすれば、不健康な期間を考慮しても自分らしく人生を楽しむ時間はたっぷりと残されていますね。
何より「今しかできないこと」がたくさんあります。
50代の今ならできるけど、60代、70代、80代になったらできないこと、楽しめないこともあるでしょう。
「今しかできないこと」は人それぞれです。
- 体力のあるうちにアクティブな遊びをする
- 読書やゲームなど趣味を極める
- パートナー、子供、両親など、家族と向き合って暮らす
- ライフワークを軌道に乗せる
遊んで暮らすよりは、今しかできない家族との時間を楽しんだり、仕事でも趣味でも生きがいを持って過ごす方が人生が充実するのではないでしょうか。
あるいは、孫の面倒をみる、両親の介護をするなど、50代ならではのニーズもあるかもしれません。
【理由5】心身の健康を保つことができる。運動習慣は必須です。
50代というのは、人生で一番悩みや不安が多い時期ではないでしょうか?
50歳を過ぎると、老眼や歯周病など身体に老いや不調を感じ始める方も多いことでしょう。
仕事の面では会社員人生も終盤を迎えて何かとストレスが溜まり、退職後のライフプランが具体的に心配になってきたりします。
50代に心身の健康を崩したら、一時的な問題ではなく生涯にわたって影響が及ぶかもしれません。
50歳で早期リタイアしたらどうでしょうか?
50歳でFIREを達成することによって、次のような状態になります。
- 会社生活のストレスから解放されます
- ライフプランを熟考しているため、将来の不安が和らぎます
- 理想的な運動習慣(有酸運動+筋トレ)をつけることができます
- 歯科の定期検診など身体をメンテナンスすることができます
- 家族と向き合って、関係を深めることができます
こんな状態が続くのですから、健康寿命は伸びるのではないでしょうか。
ライフプラン上では「長生き」はリスクですが、自分の健康寿命が伸びるのは大歓迎ですよね。
【おまけ】節目の75歳に「2回目の退職金」を受け取ろう
ちょっと、おまけの提案です。
75歳の自分に「2回目の退職金」をプレゼントするのはいかがでしょうか?
現在の健康寿命を考えると75歳という年齢は、人生後半戦のひとつの区切りと言えるでしょう。
そんな人生の節目に「2回目の退職金」を受け取ってみましょう。
方法はシンプルです。
これだけです。
50歳から65歳まで月額2万3,000円を積み立てた場合、
想定利回りを5%とすると、75歳には約1,000万円(うち元本414万円)になります。
75歳に2度目の退職金を1,000万円受け取れると考えると、75歳を迎えるのが楽しみになりますね。
「50歳FIREが最強である5つの理由」まとめ
ここまで、50歳でのFIREが最強である理由を5つ解説してきました。
人生100年時代の折り返し地点「50歳」までしっかり働いてから早期リタイアすれば、
- そこそこ年金がもらえる
- そこそこ退職金がもらえる(割増も狙える)
- 資産形成する時間が十分にある
- 人生を楽しむ時間はたっぷりある
- 運動習慣をつければ、心身の健康を保つことができる
という大きなメリットがあります。
実は、FIRE父さんが50歳でFIREを決断するトリガーとなったのは、
- 金融資産が1億円を突破した
- 50歳から早期・勧奨退職制度により退職金の割増が受けられた
- 今しかできないこと(子どもとの生活を楽しむこと)をやらずに後悔したくなかった
などが主な理由です。
50歳までサラリーマンとして働き続けたという経験は、決して無駄ではありませんでした。
しかし、人生の大半の時間を拘束されていたことは事実です。
FIRE父さんは50歳でのFIREを決断したことによって、50歳からの人生を自分の手に取り戻すことができました。
ところで、FIREを実行に移すためには、ライフプランを練り込むことが不可欠です。
FIRE前後でライフプランシミュレーションはどう変わるのか?
という観点から記事をまとめましたので、興味がありましたらご覧ください。