こんにちは、FIRE父さんです。
FIRE生活2年目に入ったFIRE父さんが、自身のマネープランを見直すシリーズの6回目です。
今回で、現段階でのマネープランの見直しは完了となります。
ところで、この記事を書いている6月前半は、住民税の通知書が届く時期です。
FIRE父さんも本日、住民税を納付してきました。去年は6ケタの金額でしたが、今年は均等割のみでしたから4ケタに激減です。
税負担が小さくなることによってマネープランを管理しやすくなりますし、気持ち的にもスッキリしますね。
さて、今回の記事では、運用益を加味したマネープランについて考えていきます。
これまで「運用益なし」を前提にマネープランを見直してきましたが、いよいよ運用益を見込んでいきます。
FIRE2年目の生涯資金計画(完成版)とは
まずは、「FIRE2年目の生涯資金計画」の完成版についてご紹介します。
100歳までの50年を3つの期間に分ける
人生100年時代を想定しつつ、50歳から100歳までの50年を3つの期間に分けました。
- 50歳〜65歳:年金受給開始までの期間(無年金期間)
- 65歳〜80歳:お金を積極的に使い切る期間
- 80歳〜100歳:自然体で暮らす期間
50歳から65歳までは毎年380万円の収支不足、65歳から80歳までは毎年140万円の収支不足が発生する計画となっています。80歳以降は収支不足なしと見込んでいます。
資金を3つの種類に分ける
資金を次の3つの種類に分けました。
- 「生涯使わない資金」として2,800万円を確保します。この資金はNISAの生涯投資枠1,800万円を活用して増やして楽しむお金です。
- 「高配当株の売却収入」は現時点では現物の株式(取得価格1,200万円)として保有しています。80歳までは年60万円程度の配当収入を受け取り、80歳頃に売却して80歳以降の生活費にゆとりをもたせます。
- 「インデックス投資(7,000万円)」は、全世界株式、先進国債券、日本債券を対象とした投資信託により運用中です。この資金を50歳から80歳にかけて取り崩して、マネープランの収支不足額を補てんします。
運用益を見込むことが特に重要な資金は「インデックス投資(7,000万円)」
3つの資金のなかで特に重要なのが、「インデックス投資(7,000万円)」です。
それは、「インデックス投資(7,000万円)」が50歳から80歳にかけて、生涯収支計画の収支不足を補てんする役割を持っているからです。
そのため、この記事では「インデックス投資(7,000万円)」の取崩し方法と運用益について考えていきます。
「インデックス投資(7,000万円)」から収支不足額を毎年定額で取り崩したら
まず、最初に考えたいことは、収支不足額を毎年定額で取り崩したらどうなるのか、ということです。
50歳から65歳までは毎年380万円、65歳から80歳までは毎年140万円を引き出すというケースです。80歳以降は引き出しなしです。
実は、これはマネックス証券の「MONEX VISION」という機能でシミュレーションをすることができます。
実際に保有している資産に基づいてシミュレーションする機能のため、作成時点の資産評価額(約7,700万円)に基づいた結果になっていますが、結果は上のイメージのとおりです。
この結果でおさえておきたいポイントは次のとおりです。
- 運用結果は不確実なものですから、「資産額の中央値」という線のほかに「リターン予測確率(50%)」「リターン予測確率(90%)」という面で表示されている。
- 「リターン予測確率(50%)」がマイナスになることはないが、65歳を過ぎると「リターン予測確率(90%)」の下限がマイナスになる。
- つまり、65歳以降に無視できない程度の確率で資金不足に陥る。
- 逆に「資産額の中央値」でみると、80歳時点で約4,850万円、100歳時点で8,950万円の資産が残っており、ほとんどのケースで資産を使わずに残しすぎていることになる。
65歳以降に無視できない程度の確率で資金不足に陥るけれど、ほとんどのケースで多額の資産が残ってしまうという結果になりました。
資金不足の恐れについては、「リターン予測確率(90%)」の下限で判断すると最大でも約1,300万円の資金不足ですから、支出を抑えたり他の資金でカバーすればなんとかなりそうです。
しかし、FIRE父さんの「生きているうちにお金を使い切る」というライフスタイルに照らして考えると、ほとんどのケースで多額の資金が残ってしまうのは適当ではありません。
「インデックス投資(7,000万円)」は定口方式で取り崩す
前回の記事で、「インデックス投資(7,000万円)」の取り崩し方法は「定口方式」と決めました。
50歳から65歳までの無年金期間は4.87%の口数を、年金受給を開始して65歳から80歳までの期間は1.79%の口数を取り崩すルールです。
それを踏まえて、運用益を見込んでみます。
なお、「インデックス投資(7,000万円)」の運用利回りは3.0%を想定しているため、毎年3%の利回り(複利)があると仮定して作成しています。
実際には、こんなきれいに運用益が出ることはありませんが、イメージはつかめます。
ただし、前半には損失が発生する時期もあると考えていた方がよいでしょう。後半になるにつれて運用期間が長くなるため損失が発生する可能性はほとんどなくなっていきます。
作成してみて気づきましたが、定口方式の場合、運用益を計算するのがとても簡単です。
- 7,000万円に4.87%、1.79%を掛けるとそれぞれ341万円、126万円になります。
- 341万円の口座が15口座、126万円の口座が15口座で合計30口座あると考えます。
- 341万円の口座を毎年1口座ずつ解約していきます。
- 16年目からは、126万円の口座を毎年1口座ずつ解約していきます。
このように考えれば、とてもシンプルです。
65歳からの年金収入180万円を加えると、次のようになります。
必要資金額(=収支不足額)の線を入れてありますが、かなりゆとりがあります。
贅沢費として計上している年200万円を差し引いた「必要資金額(贅沢費なし)」の線も入れてみました。
期間の前半には、評価損が発生する時期もあるでしょう。
しかし、これだけ余裕がありますから、贅沢費をちょっと我慢すれば評価損が発生する時期をやり過ごすことができるはずです。
「生涯資金計画の見直し完了」まとめ
これにて、FIRE生活2年目における生涯資金計画の見直しは完了となります。
運用益をマネープランに反映させないのか、と思われた方もいるかもしれません。
しかし、不確実な運用成績をマネープランに落とし込んでもあまり意味はない、と考えます。
例えば、「インデックス投資(7,000万円)」の現時点での評価額は約7,700万円になっていますが、7,000万円と7,700万円では金額が全然違います。
株式を中心とした投資というのは値動きが大きいため、わずかな期間のうちにマネープランから乖離してマネープラン自体が陳腐化してしまいます。
ですから、運用益をざっくりと見込んでおいて「このくらいの時期にこれくらいの金額を使えるかもしれないな」と頭の片隅にとどめておくだけで十分だと思います。
FIRE父さんの場合、運用益は生活費に充当するものではなく、贅沢費(ゆとり)として使って「人生をより満喫する」ためのものですからね。
さて、生涯資金計画の見直しは完了しましたが、
- この計画に沿って、投資信託をしっかりと売却していけるのか
- お金を計画どおり大胆に使っていけるのか
FIRE父さんの課題はまだ残っています。
「早期退職」は間違いなくFIREのひとつめのハードルですが、「投資資産の取り崩し」も同じくらい大きな2つ目のハードルだと感じています。
投資資産を取り崩してはじめて本格的にFIRE生活が始まる、と言ってもよいでしょう。
投資資産の取り崩し時期を引き延ばせばそれだけあとの生活が楽になるとわかっているだけに、ずるずると取り崩しを後回しにしてしまう自分がいます。
果たしてFIRE父さんはいつから投資信託を売却することができるのでしょうか。