FIRE父さんは我が道を行く

FIRE生活も3年目。我が道を行けば、見える景色が変わります。働かなくても資産が増え続ける不思議を実感中

【投資編】FIRE父さんが1億円貯めてFIREできた理由

【結論】「貯金」と「投資」のバランスが重要

こんにちは、FIRE父さんです。

35歳で資産形成を始めてから、50歳でFIREを達成するまでの道のりを振り返るこのシリーズ。

今回は「投資」について振り返ります。

 

1億円貯めてFIREできた理由は

 

「貯金」と「投資」をバランスよく成功させたこと

 

だと考えています。

前回振り返った「貯金」が、FIRE達成の大きな原動力になったことは間違いありません。

 

しかし、「投資」を行わなければ、

  • 1億円に到達するまで更に10年ほどかかり、60歳になっていた
  • FIRE達成後も「投資」を続けるスキルが身につかなかった

ことでしょう。

 

15年間の道のりは必ずしも順風満帆なものではありませんでした。

自分がそうだったのですが、おそらく「投資」を始めたばかりの方は株式投資のリスクを過小評価しているのではないか、と感じます。

今回の記事は、投資を始めたばかりの方にこそ読んでほしい内容となっています。

 

 

 

【35歳】FIRE父さん、「投資」を始める

【35歳】投資を始める

20代・30代前半の自分に行ってやりたいこと

20代や30代前半の自分に会うことができるなら、言ってやりたいことがあります。

 

「少額でいいから、投資を実際に初めてみろ!」

 

ということです。

思えば、大学時代に受けていた講義で、有名な教授が全く同じことを言っていました。

株式でも債券でも金でも実際に身銭を切って投資をすることでわかることがあるのだ、と。

 

もし大学時代から「投資」を始めていたら、今とは全然違う未来が拓けていたことでしょう。

 

35歳で「投資」を始めた理由

ひょっとすると、今の若い世代の方は「お金がお金を産む」という感覚が薄いのではないかと思います。

ものごころついた頃から、超低金利だったからです。

 

FIRE父さんが子どもの頃は4%以上の金利が当たり前の時代でしたから、

「お金がお金を産む」のは当然のこと

だという感覚を持って育ちました。

親が郵便局に「定期預金」で預けてくれていたお年玉は、30歳で満期を迎えた頃には約2倍に増えていましたよ。

 

子ども時代に「定期預金」で4%以上の利息をもらうという成功体験を積んだFIRE父さんでしたが、就職してすぐに超低金利の時代がやってきました。

「こんな低金利では、銀行に定期預金で預けても仕方ない」

と諦めて、定期預金に預け替えするのも面倒でした。

給料が銀行口座に振り込まれたら、普通預金のまま放置という時期が10年以上続きました。

 

そんなFIRE父さんですが、30歳前後で預金が1,000万円を超えたとき

普通預金のまま放置はさすがにもったいないのでは」

という考えが頭を過りました。

そして、35歳で預金が3,000万円を超えたとき、重い腰を上げて「投資」を始めたのです。

 

「超低金利だから手数料の安い金融機関を選んで預金しよう」

ではなく、

「期待リターンが高い株式に投資しよう」

という判断をできたのは、子ども時代に培った「お金がお金を産むのは当然のこと」という感覚が大きかったように思います。

 

 

【投資】35歳から40歳までの運用益

35歳から40歳までの運用益

どん底から始まる投資デビュー

考えうる最悪の投資デビュー。

最大級の大暴落「リーマンショック」の影響によって、約3,000万円の投資資金が半減してのスタートです。

恐ろしいことに瞬間的にはもっとすごいマイナスになっていました。

 

日本で暮らしながら海外資産を投資の対象に選んだことが傷を大きくしました。

例えば「世界株式」は、ドルベースで考えると最安値の瞬間でも48.1%のマイナスで、約2年ほどでリーマンショック前の水準を回復しました。

しかし、円ベースで考えると為替の影響で更に20〜30%のマイナスで、リーマンショック前の水準を回復するのに約4年もかかったのです。

「円」で海外資産に投資するということは、それだけ「為替リスク」という追加のリスクを背負わなければならないのです。

「ドル」で生活している人はこのリスクを負う必要がないですから、「円」で暮らしている日本人はそれだけで投資環境においてハンデキャップを抱えていることを知っておくとよいでしょう。

 

迷走!?投資を始めていきなり「投資極振り」したFIRE父さん

35歳になって「投資」に目覚めたFIRE父さんは、なぜかいきなり「投資極振り」してしまいました。

  1. 金融資産3,300万円のうち300万円を残して、3,000万円をすぐに一括投資
  2. 35歳以降は毎年300万円貯金できると見込んで、月25万円の積立投資

という徹底振りです。

 

現在でも

  • 生活防衛資金を残して、残りの余裕資金は全額投資に回すべき
  • 余裕資金があるなら資金を遊ばせずに「積立投資」よりも「一括投資」すべき

という意見が主流ですから、間違った判断ではなかったのかもしれません。

 

しかし、直後5年間の運用結果は「最悪」でした。

明らかにFIRE父さんのリスク許容度を超えています。

「資産が半分以下に暴落するリスクがあるなら、3,000万円もの資金を投資に突っ込むべきではなかった」

これが、率直な感想でした。

 

その後もずっと「余裕資金の全部を一括投資したこと」そのものが失敗の原因だと考えていました。

しかしその後、余裕資金があるなら「積立投資」よりも「一括投資」の方が投資効率が良い、というのが定説だと知りました。

失敗の原因は

「余裕資金の全部を一括投資したこと」

ではなく

「海外資産への投資に偏りすぎていたこと」

にありました。

 

今なら

国内債券(適当な商品がない場合には「預貯金」)の比率を上げるべきであった

と失敗の原因と対処法がわかります。

 

35歳時点の投資対象

35歳時点の投資対象は、

に決めました。

今から考えると商品がごちゃついていて、購入した投資信託は10以上ありました。

アクティブ運用あり、インデックス運用あり、REITや個別の新興国を対象としたものもあり、とあまり一貫性のないチョイスでしたね。

信託報酬も低くはありませんでした。

 

あまり期待リターンが見込めない「日本債券」や「日本株式」ではなく、海外の株式や債券に目を向けたのは先見の明があったと言えるでしょう。

ただし、「為替の影響」というものをまったく理解していなかったのは不勉強でした。

外資産への投資をする上で「為替」を理解することは不可欠ですから、「為替」を意識して投資することをおすすめします。

 

リーマンショック後の投資戦略

2008年のリーマンショックによって最悪の投資デビューになりましたが、傷が大きすぎて「投資」から撤退するという選択肢は思い浮かびませんでした。

毎月25万円の積立投資はリーマンショック後も継続していましたが、資金不足で積み立てできない月も多かったと記憶しています。

 

2010年になって、積立投資の対象を変更しました。

  • 2007年〜2010年:毎月25万円投資信託積み立て(海外債券のみ)
  • 2010年〜   :毎月25万円投資信託積み立て(先進国株式40%、新興国株式・日本株式・海外債券・海外REIT20%ずつ)

 

失敗したから、勉強したのでしょう。

アセットアロケーションを意識しつつ、インデックスファンドを選ぶようになっています。

この頃から

「全世界株式にインデックス投資する」

というFIRE父さんの投資スタンスが固まってきました。

当時、全世界株式を対象としたインデックスファンドはなかったか、あまり知られていなかったため、先進国株式・新興国株式・日本株式を対象としたインデックスファンドに分散して投資しています。

 

 

【投資】35歳から45歳までの運用益

40歳から45歳までの運用益

リーマンショックのダメージをずっと引きずっていたのでしょう。

40歳から45歳までの投資スタンスを表すとすれば、

「やれやれ売り」

という言葉がぴったりです。

 

【42歳】「やれやれ売り」で投資資産の約半分を売却

リーマンショック直後からリスクを下げたいと切に願っていましたが、運用益がマイナスの間は傷が大きすぎて「損切り」できませんでした。

いわゆる「塩漬け」の状態ですね。

 

運用益がようやくプラスに転じた頃、2014年(42歳)になって投資資産の約半分を売却しました。

当然利益はほとんど出ません。

しかし、リーマンショックから6年以上経って心労がなくなったことに心底ホッとしました。

 

後日、

  1. その行為を「やれやれ売り」と呼ぶこと
  2. 初心者のよくある失敗であること
  3. 「やれやれ売り」すると利益が大きく育たないこと

を知りました。

「やれやれ売り」をせずにそのまま投資信託保有していたら、FIREはもっと早い時期に実現したかもしれません。

 

【44歳】投資資産をすべて売却

40歳を過ぎて「家を買おうかな」と考え始めました。

家を買うとなると大きなリスクは取れませんから、ひとまず投資資産をすべて売却することにしました。

44歳のときのことです。

 

44歳時点の運用益は、1,300万円

なお、税金の20%相当は控除してありますから、手取りが1,300万円ということです。

 

10年近く運用を続けた成果としては、良くはないけど悪くもないといったところでしょうか。

少なくとも銀行の「定期預金」で預けていても、得られなかった利益であることは間違いありません。

 

実際には家は買わなかったので、リスクを下げる必要はありませんでした。

買いもしない家のために投資資産を売却したりせず、そのまま投資信託保有していたらFIREはもっと早い時期に実現したかもしれません。

「家を買う、買わない」はマネープラン上とても重要なポイントですから、家族とよく相談して早めに結論を出すとよかったですね。

 

 

【投資】35歳から50歳までの運用益

45歳から50歳までの運用益

45歳から50歳までの5年間は「投資」でしっかりと利益を出すことができました。

税相当の20%を控除した後の手取りで1,800万円の運用益を積み上げることができています。

 

【45歳】月50万円の積立投資を開始

44歳の時点ですべての投資資産を売却してリセット。

一度は「投資」から完全撤退したFIRE父さんでしたが、しばらく家は買わないことを決めました。

それならとすぐに「投資」を再開して、毎月50万円の積み立て投資を始めたのが45歳のこと。

 

45歳の時点では投資戦略は洗練され、

  1. 「時間の分散」を図るため、毎月50万円を積立投資する
  2. 「地域の分散」を図るため、先進国株式60%:日本株式30%:新興国株式10%
  3. 「資産(アセットクラス)の分散」はシンプルに「株式」と「現金」だけ
  4. 信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶ

と現在の投資戦略に近いものになっています。

 

月50万円ほどの積み立てだと、1年で600万円、3年で1,800万円、5年でも3,000万円ですから、しばらくは大半の金融資産を「現金」でキープすることになります。

いかに「投資」に臆病になっていたかがわかりますね。

ただし、あまりに積み立てのスピードが遅いので、結局は我慢しきれずに2018年に全世界株式を1,000万円追加購入してしまいました。

 

何度も書いていますが、余裕資金があるなら「積立投資」よりも「一括投資」の方が投資効率が良い、というのが定説です。

臆病にならずに「一括投資」とまではいかなくてももっとハイペースで積み立てていれば、50歳時点で投資資産は1億円を軽く上回っていたかもしれません。

 

【50歳】金融資産1億円を突破。すべての投資資産を売却してリセット

2022年、50歳で金融資産が1億円を突破しました。

そして、FIREを決断しました。

 

本当にFIREするとなれば、金融資産はシンプルでわかりやすい方が良いと考えました。

FIRE後の投資資産をスリム化するために、すべての投資資産を売却することにしました。

45歳から50歳までの5年間の運用益は、1,800万円。すべて利益確定済みです。

 

振り返ってみると、

投資資産をすべて売却してリセット。そして、再スタートを切る

ということを何度かやっています。

これは投資効率から考えると「悪手」ですから、なるべくやらない方が良いです。

 

FIRE父さんとしても「利益確定して税金を早く支払うこと」の金銭的なデメリットは重々承知しているのですが、投資資産をシンプルにして俯瞰できるようにすることを重視しているためやってしまいます。

最初から投資スタンスをビシッと決めてブレない、その結果ずっと投資資産を売らずに保有することが理想とはわかってはいるんですけどね。

 

FIRE達成後、50歳以降の投資戦略については別の記事でご紹介してますから、そちらをご覧ください。

 

 

 

35歳から50歳までの金融資産の推移(貯金・運用益別)

35歳から50歳までの金融資産の推移

ここで、あらためて35歳で「投資」を始めてから、50歳で「FIRE」を実現するまでの金融資産の推移を見ていきましょう。

今回は、

  1. 35歳時点の金融資産額(=35歳までの貯金)
  2. 35歳から50歳までの貯金額
  3. 35歳から50歳までの運用益

の内訳がわかるように作成しました。

 

  • 【35歳時点】3,300万円
  • 【40歳時点】3,300万円(うち運用益 ▲1,500万円)
  • 【45歳時点】7,500万円(うち運用益 1,300万円)
  • 【50歳時点】1億500万円(うち運用益 3,100万円)

 

こうして見ると、最初の5年間は足踏みしたものの、15年間にわたって着実に金融資産を伸ばしていることがわかります。

とはいえ、最初の5年間はとてもツラい期間でした。

運用による1,500万円以上の損失を、年300万円の貯金で少しずつ穴埋めしていくのは結構キツいものですよ。

 

 

【投資編】FIRE父さんが1億円貯めてFIREできた理由まとめ

【まとめ】FIRE父さんが1億円貯めてFIREできた理由

ここまで、FIRE父さんが35歳で「投資」を始めてから50歳で「FIRE」を達成するまでの投資戦略と運用結果を説明してきました。

まとめると

  • 35歳で普通預金に3,000万円以上預け続けることは「もったいない」と気づいて「投資」を始める
  • 初心者なのに「投資極振り」したFIRE父さんは直後のリーマンショック」で資産を半減させ、最悪の投資デビューを飾る
  • 40歳前半には「やれやれ売り」で投資資産の半分を、「家を買おうかな」と思いたって残りの投資資産をすべて売却。投資から一時的に完全撤退しましたが、この時点の運用益は10年間かかって1,300万円だけ
  • 45歳になってすぐ「しばらく家は買わない」と決断して、月50万円の積み立て投資を再開。「全世界株式を対象としたインデックス投資」という投資スタイルを確立して、45代後半の5年間で1,800万円の運用益を叩き出すことに成功
  • 35歳から50歳までの「投資」による運用益は合計3,100万円

でした。

 

35歳から「投資」を始めたことによって

退職時期を10年以上早めることができました

から、大きな成果と言えるのではないでしょうか。

もし「投資」を始めていなければ、おそらく60歳(65歳?)の定年まで勤め上げていたことでしょう。

 

50歳の時点では

「全世界株式を対象としたインデックス投資

という投資スタイルを確立して成功しました。

しかし、これは働いていて定期的な「円建て」の収入があるからこその最適解です。

FIREを達成してからは定期的な「円建て」の収入はありませんから、現在のFIRE父さんの投資スタイルは

  1. 円建て資産の比率を高める
  2. 株式だけではなく債券も保有する

ということを重視して変わっています。

 

長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

FIREを達成してからのFIRE父さんの投資戦略や運用結果は、以下の記事で詳しく説明してますから興味のある方はご覧いただければ幸いです。

fire5.hatenablog.com