FIRE父さんは我が道を行く

FIRE生活も3年目。我が道を行けば、見える景色が変わります。働かなくても資産が増え続ける不思議を実感中

FIRE前後でライフプランシミュレーションはどう変わるのか?FIRE2年目のFIRE父さんが徹底見直し

こんにちは、FIRE生活2年目を迎えたFIRE父さんです。

今回の記事では、FIRE父さんが実際にFIREを決断するためにつくったライフプランシミュレーション(生涯資金計画)をご紹介します。その上で、FIRE生活2年目のいま、計画をどのように見直すべきなのかを徹底的に考えていきます。

 

FIREに踏み切る前のシミュレーションと、FIRE生活2年目のシミュレーションでは必要資産の金額が大きく変わりました。それこそ、100万円単位ではなく1,000万円単位で。今回の記事が、今後、FIREに挑戦する皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

 

 

FIREを決断したライフプランシミュレーションとは

ライフプランを作る上で避けては通れない問題が、何歳まで生きることを想定するか、です。FIRE父さんは人生100年時代だから100歳まで生きるという想定でシミュレーションすることにしました。

 

こちらが、FIREを決断したときのライフプランシミュレーション(生涯資金計画)です。

FIREを決断したライフプランシミュレーション

このライフプランシミュレーションをつくったときの流れを説明しますね。

 

【ステップ1】生活費(年間支出)を見積もる

ライフプランの精度を上げるためにもっとも重要な要素は、生活費(年間支出)の見積もりです。年間支出が50万円ズレているとすれば、50年では2,500万円もズレてしまいます。

 

家計簿をしっかりつけていれば、過去2,3年分の実績をベースにかなり精度の高いライフプランが作れるでしょう。しかし、FIRE父さんは家計簿をつけておらず、年間の生活費がいくらくらいなのかまったく把握していませんでした。

 

FIRE父さんの見積もり方はとても雑なものでした。当時自分で負担していた費用を積み上げて「まあ余裕を見て月25万円、年間では300万円あれば、そこまで節約しなくても暮らしていけるかな?」とキリのいい数字を選んだだけです。今では、この段階で家庭内の生活費総額を洗い出した上で、費用負担をどうするかまで家族と相談してきっちり整理しておくべきだった、と反省しています。

 

【ステップ2】65歳からの年金収入を調べる

年金収入の見込み額を調べるのは、かんたんでした。直近の「ねんきん定期便」を見れば、かなり精度の高い金額が載っていました。65歳から受給すると、約180万円年金を受け取れることがわかりました。月にすると15万円です。

 

ちなみに、今はねんきんネット(FIRE父さんはマイナポータルと連携済)を使ってウェブ上で正確な年金収入の金額を確認するようにしています。

 

【ステップ3】生涯の収支不足額を算出する

ステップ1とステップ2で将来の収入と支出を算出できましたから、生涯の収支不足額は自動的に算出することができます。年金受給前に4,500万円、年金受給後100歳までで4,200万円、合計8,700万円と算出できました。

 

【ステップ4】早期退職(Retire early)時点の必要資産額を見積もる

FIREに向けたライフプランシミュレーションで一番難しいのは、投資による運用益をどの程度見込むかです。

 生涯の収支不足額 ー 運用益 = FIRE時点の必要資産額

という式で計算できますから、運用益を多く見積もるほどFIRE時点の必要資産額を抑えることができるわけです。

 

FIRE父さんは、ステップ3の「生涯の資金不足額」以上の資産がありましたので、運用益ゼロで見積もりました。むしろ10〜20年程度までの期間は大きな運用損失が発生している可能性も十分あるため、想定される最大損失2〜3,000万円が発生しても耐えられることを確認してFIREを決断したことを覚えています。

 

 

 

FIRE生活2年目のライフプランシミュレーション(節約型)とは

FIRE生活1年目は、小さく始める、がコンセプトでした。FIRE生活には経済的な不安はつきものです。節約した暮らしでどの程度まで支出を抑えることができるか、それを体感して知っておきたかったのです。「いざとなれば節約してこれくらいのお金で暮らしていける」とわかっていれば、必要以上に経済的な不安に怯える必要はありませんからね。

 

こちらが、FIRE生活2年目に入ってからつくった、節約型のライフプランシミュレーション(生涯資金計画)です。

FIRE2年目の生涯資金計画【節約型】

 

節約型の場合、生活費(年間支出額)の見積額は5,000万円以上も下がった!

FIREした後の節約生活を体験してみて、いま現在では生活費(年間支出額)を月20万円、年240万円と見積もっています。FIREする前に比べて、月5万円、年60万円は費用を抑えられそうという感覚です。年60万円という金額は大きくて、50年間とすると3,000万円もの違いになります。

 

さらに、家計簿をつけてみると、習い事など子ども関係の支出が30%以上を占めていることがわかりました。それならば、子どもが独立する65歳以降の生活費は月15万円、年180万円まで費用を抑えることができそうです。年240万円との差額は年60万円ですから、65歳以降を35年間とすると2,100万円もの違いになります。

 

生活費を見直した結果、生涯の収支不足額が年金受給前は3,600万円、年金受給後は収支不足なしで合計3,600万円と大きく減額することができました。

 

生活費(年間支出額)の見積額が下がった理由とは

ここまで劇的に生活費の見積額が下がった理由について、まとめてみます。

家計簿をつけるようになった

FIRE生活を始めるにあたって家計簿をつけ始めました。1年近く家計簿をつけると、生活費を正確に把握できるようになります。「このくらいの金額で暮らしていける」ということが肌感覚としてわかるようになりましたので、生活費を必要以上にゆとりをもって見積もる必要がなくなりました。これが間違いなく一番大きな理由です。家計を把握するというのはとても大切なことだと身に沁みて感じています。子ども関係の費用がどの程度かかっているかわかるので、子どもが独立した後の生活費もイメージしやすくなりました。

家庭内の費用負担ルールを明確化した

FIRE生活に入るまでは、家庭内の生活費負担ルールは適当なものでした。住居費と光熱費はどちら、食費と日用品はどちらとなんとなく決まっていただけで生活費の全体像が見えづらい状況でした。家計簿をつけることで生活費の総額が明らかになったので、生活費総額を折半するなどわかりやすいルールにしました。費用の種類ごとに負担を分けるよりも、生活費総額を按分して負担する方が家族全体で節約しようという意識を共有できるため、おすすめです。

税金・社会保険制度を勉強した

所得税や住民税、国民年金、健康保険料、介護保険後期高齢者医療制度についてざっくりと勉強をしたため、生涯にわたる税金・社会保険料負担をおおよそ把握することができました。それにより、必要以上に税金・社会保険料負担を見積もる必要がなくなりました。特に、60歳で一時的に国民年金の負担は減っても、65歳以降は再び介護保険料などで社会保険料負担が増えるということは知っておくとよいでしょう。

外食は株主優待制度のあるところで

ちょうどコロナ禍で外食関連の株価が安くなっていたため、FIREした後は株主優待制度のあるところを中心に外食をしようと決め、株主優待株を購入しておきました。定期的に外食すると気晴らしになるだけではなく、食事を用意する手間も省けてハッピーになります。

時間があるので節約しやすくなった

時間にゆとりがあることでできる節約があります。特に、天気の良い日に洗濯物を外で干すのはとても気持ちがいいものです。惣菜を買う回数もかなり少なくなりました。節約につながったものをあげると、

  • 夜間に洗濯乾燥機を使って乾燥 → 昼間に洗濯物を天日干し
  • 昼食は外食 → 昼食は自炊
  • 食材は土日にまとめ買い → 特売を利用して新鮮な食材を安く購入

などがあります。これまでは水道光熱費の使用量は気にしていませんでしたが、電気やガスの使用量をウェブ上でチェックするようになり、何にどれくらいのコストがかかっているのか理解することができました。洗濯乾燥機はかなりランニング・コストが高いことがわかり、使用を減らしたおかげで電気代が大幅に下がりました。

 

 

 

ライフプランの徹底見直しのまとめ

今回は、FIRE前後でライフプランシミュレーションはどう変わるのか、について徹底見直しするシリーズの第一弾として、

  • FIRE前後で生活費の見積もりがどのくらい変わるのか
  • そして、生活費が変わるとライフプランシミュレーションにどの程度の影響があるのか

という観点から記事をまとめました。FIRE後に節約して暮らしてみた結果、必要な生活費をよりリアルに積算することができるようになりました。精査した生活費によってライフプランシミュレーション(生涯資金計画)を見直したところ、FIRE時点で必要な金融資産額が8,700万円から3,600万円に激減する、という結果になりました。なんと、5,100万円も減ったことになります。必要な生活費を正確に見積もることがいかに大切か、わかっていただけたでしょうか?

 

今回のシミュレーションには配当収入を含めていません。次回は、FIRE前後でライフプランシミュレーションはどう変わるのか、について徹底見直しするシリーズの第二弾として、配当収入60万円を含めた場合のライフプランシミュレーションを考えていきます。ぜひ次回の記事も読んでみてください。