こんにちは。
寺澤伸洋さんの著書『FIREした人は本当に幸せなのか』を読みました。
実際にFIREしてから1年後に執筆された本で、家族持ちのFIRE生活とはどんなものかがよくわかります。
なお、著者の寺澤伸洋さんは執筆業で収入がありますから自身では「サイドFIRE」と位置付けています。
FIREした人は本当に幸せなのか: 副業しながらのサイドFIRE・セミリタイアに不安を感じるあなたへ贈る、子どもを2人育てながら夫婦で1億円貯めて早期リタイアをした僕が1年後に答えた46の質問
FIREした後のリアルな生活について関心がある方は、読んでみると面白いと思います。
すでにFIRE生活を楽しんでいる立場で読むと「FIRE生活あるある」がたくさん登場するため、読んでいてとても共感できます。
逆に「ここは自分の考えと違うな」と感じる箇所もあり、自分のFIREに対するスタンスをあらためて確認することができました。
今回の記事は、本の内容を踏まえてFIREに対する自分自身のスタンスや考えをまとめてみました。
【質問】「リッチ型FIRE」「節約型FIRE」「サイドFIRE」のうち、どの種類のFIREですか?
1億円以上の金融資産を築いてから50歳で早期リタイアしました。
著者と同じように家族持ちFIREです。
生活水準は高くありませんがそれほど極端な節約をしているわけではありませんから、リッチ型と節約型の真ん中くらいでしょうか。
あえて言うなら凡人の「ノーマルFIRE」です。
リダンダンシー(冗長性)のない節約型FIREは、人生を賭するにはリスクが大きすぎて怖いと感じます。
生涯現役を目指して長い目で事業収入を育てていく考えはあります。
しかし、事業収入はライフプラン上で当てにしていませんから「サイドFIRE」とは違いますね。
いざという時のために稼ぐ力を身につけておけば良いのであって、必ずしも現実にたくさんのお金を稼ぐ必要はないでしょう。
【質問】「4%取り崩しルール」は机上の空論ですか?
著者は下落相場を経験して「4%取り崩しルール」に懐疑的になったようです。
しかし、運用益によって生活費をまかなうこと自体を否定してしまっては、そもそもFIREに踏み切ることはできません。
「4%」という数字が妥当なのかは議論があるところですが、「4%取り崩しルール」は有効。机上の空論ではなく実行可能な手段であると考えています。
ちなみに、投資信託の定期売却サービスを使えば、簡単に「4%取り崩しルール」を実践することができます。
実際に全世界株式へ投資して「4%取り崩しルール」が成立するか検証していますので、興味のある方はこちらの記事もご覧ください。
↓↓↓ 【検証】半永久的に月10万円の不労収入を手にいれる方法 ↓↓↓
【質問】FIRE後に好きなことを仕事にして収入を得るのはどうですか?
FIRE生活でも「やりがい」や「生きがい」を感じて生きたいですよね。
仕事をしてお金を得ることは、そのための手段として最適です。
仕事で稼げば
- 承認欲求を満たせる
- 相手の役に立てる(相手がお金を払ってもいいと考えるほど)
- 収入を得られる
といいことずくめです。
「FIRE後に働いたら負け」「働くならFIREする意味がない」と頑なにならずに、気の向くまま興味のある仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
自分のペースでできる仕事、生涯現役でできる仕事がおすすめです。
好きなことをしてお金を稼ぐことは言うほど簡単なことではありません。
しかし、無収入の状態でも5年、10年と長い時間をかけられるのがFIRE生活の強みです。
長い目でスキルを磨いていけば、いずれ好きなことでお金を稼ぐことができることでしょう。
もし稼げなくても、スキルを磨く過程そのものを楽しめば十分に元は取れますよね。
2023年から月5万円の事業収入を目指して活動中です。興味のある方はこちらの記事もどうぞ。
↓↓↓ 【2023年目標】月5万円の事業収入を手に入れる ↓↓↓
【質問】死ぬときに1億円を抱えていても意味はない?
お金を残して死ぬのは最大の無駄遣いですから、死ぬときに1億円を抱えていても意味はないと考えています。
しかし、言うは易しで実践は難しいですから、死ぬまでにお金を使い切るためには戦略が必要です。
そこで金融資産を
- 生きているうちに使い切るお金
- 生きているうちに使わず、増やして楽しむお金
にわけることにしました。
あえて「死ぬまで使わないお金」を確保することによって、残りのお金をどんどん使っていく作戦です。
生きているうちにお金を使い切る作戦については、こちらの記事でまとめてあります。
↓↓↓ 生きているうちにお金を使い切る作戦。FIRE2年目のマネープラン(4) ↓↓↓
【質問】資産を家族に承継する?自分で使い切る?
自分が好きなようにFIRE生活を送ってますから、子どもにどこか負い目のようなものを感じています。
少なくとも「大学は自分で奨学金を借りて行ってくれ」とは言えないですよね。
ですから、富の一部を子どもに引き継ぐことによって気持ちの整理をつけたいと考えています。
現段階で考えているのは、
- 「死ぬまで使わないお金」の相続
- 18歳までに1,800万円の贈与(NISA資金として生涯投資枠相当)
です。
逆に、これ以外の資産は気兼ねなく自分のために使い切ります。
実はジュニアNISA制度を活用して満額400万円を子どもに贈与済みなのですが、18歳頃には約1,000万円に増えると皮算用しています。
子どもにはなるべく早くNISAの非課税限度額(生涯投資枠)を埋めて欲しいと願っているため、800万円ほどの資金を追加で贈与するか検討中です。
子どもをNISA億万長者に育てる方法をまとめましたので、興味のある方はこちらの記事もご覧ください。
↓↓↓ NISA億万長者の育て方。NISA制度を活用した一族繁栄の秘法とは ↓↓↓
【質問】FIRE生活に肩書きは必要ですか?
FIRE生活に肩書きは必須です。特に、家族持ちは。
著者も「無職」の肩書に不満のようでしたが、家族持ちで「無職」の肩書きだと子どもへの悪影響も懸念されます。
シンプルに子どもから「お父さんのお仕事はなに?」と聞かれたときに困るのは、FIRE生活あるあるではないでしょうか。
FIRE生活の肩書きは自称で十分なのですから、早々に肩書きを手に入れることをお勧めします。
税務署に個人事業の開業届を出せば、「職業」欄に書き込んだ内容がしっかりとした肩書きになりますよ。
肩書きを手に入れるための手続きはこちらの記事にまとめてあります。
↓↓↓ 2023年目標「月5万円の事業収入を手に入れる」を実現するためにやったこと ↓↓↓
【質問】FIREした人は本当に幸せですか?
お金の不安を完全に払拭できるなら、本当に幸せです。
- 会社に拘束されることがない
- 自分の歩む道を自分で決めることができる
- 家族とたくさんの時間を過ごすことができる
- 心にゆとりができて、おおらかに過ごすことができる
など、FIRE生活のメリットはたくさんあります。
家事も時間にゆとりがあればそれなりに楽しいもので、少なくとも子どもが大人になって巣立つまでは退屈したり孤独を感じることはなさそうです。
子どもが巣立ってからは寂しくなりますから、家族以外の人とのつながりなどを今のうちから築いておくとよいのかもしれません。
ところで、お金の不安を完全に払拭することは可能でしょうか?
リーマンショックで資産の半分(1,500万円ほど)の損失を抱えた経験がありますから、正直に言えばお金の不安を完全に払拭することはできていません。
でも当時とは経験が違いますから、大暴落のダメージを緩和することはできるはずです。
そのうち訪れる大暴落の局面でも「(今はちょっと相場の環境が悪いけど)FIREした人は本当に幸せです」と言えることを願っています。
自身のお金の不安を払拭するために書いた記事はこちらです。
↓↓↓ 行動に移すために自分を納得させる。FIRE2年目のライフプラン(7)↓↓↓
「FIRE生活のリアルな実態がわかる」まとめ
ここまで、寺澤伸洋さんの著書『FIREした人は本当に幸せなのか』の内容を踏まえて、FIREに対する自分自身のスタンスや考えをまとめてきました。
この記事のポイントは、
- リッチ型FIREと節約型FIREの真ん中くらいの「ノーマルFIRE」。長い目で事業収入を育てるがライフプラン上は事業収入を当てにしていないためサイドFIREではない
- 「4%取り崩しルール」は机上の空論ではなく有効な手法。長い目で見れば運用益で生活費をまかなうことは可能
- FIRE生活において好きな仕事で稼ぐのはアリ。年単位でじっくりとスキルを磨けることがFIREの強み
- 生きているうちにお金を使い切ることが理想。ただし、実践は難しいため「死ぬまで使わないお金」を確保したうえで、残りのお金をどんどん使い切る作戦を採用する
- 資産の一部は一定のルールで家族に承継する。残りのお金は気兼ねなく自分のために使い切る
- FIRE生活に肩書きは必須。自称でもよいが、個人事業の開業届を税務署に提出することによってしっかりとした肩書きが手に入る
- お金の不安が完全に払拭できるなら、FIREした人は本当に幸せ
でした。
FIRE生活では自分らしい生き方を追求できますから、FIRE生活の過ごし方は人それぞれです。
今回、寺澤伸洋さんの著書『FIREした人は本当に幸せなのか』を読むことによって、自分のFIRE生活がどのような特徴をもっているのかよくわかりました。
今回の記事が、読者の皆さまが自分ならではのFIRE生活をイメージするためにお役に立ったなら幸いです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。