FIRE父さんは我が道を行く

FIRE生活も3年目。我が道を行けば、見える景色が変わります。働かなくても資産が増え続ける不思議を実感中

生きているうちにお金を使い切る作戦。FIRE2年目のマネープラン(4)

「死ぬまで使わないお金」を宣言して、残りのお金を使い切る作戦

こんにちは、FIRE父さんです。

FIRE生活2年目に入ったFIRE父さんが、自身のマネープランを見直すシリーズの4回目です。

 

前回は、

「お金を使わないで死ぬことは最大の無駄遣い」

と考えるFIRE父さんが、お金を使い切って死ぬため、つまり生きているうちにお金を使い切ることを前提としてマネープランを見直しました。

 

とはいえ、

「理屈はわかるけれど、実際にお金を使い切るのはムリ。できそうにない。」

と感じている自分がいることも確かです。

理性で感情をコントロールすることが投資を成功させるコツだということは重々承知していますが、自分の感情を無視して理屈どおりに進めてもストレスは溜まる一方でしょう。

 

今回は、

ぜんぜん合理的じゃない自分が、どうやったら心の底から納得してお金を使い切ることができるのか

というポイントに絞ってマネープランを見直していきます。

別にお金を使い切らなくても、幸せに暮らしていくことはできるとは思うんですけどね。

 

 

 

前回のマネープラン(贅沢型・遺産なし)を振り返る

まずは、前回の記事で紹介した贅沢型のマネープランを振り返りましょう。

FIRE2年目のマネープラン(贅沢型・配当あり・遺産なし)

80歳以降は年金と配当収入だけで暮らしていくため、手持ちの資産をすべて80歳までに贅沢費として使い切る、というシンプルなプランです。

 

いや、理屈としてはわかるんですよ。

そして、インフレや年金の実質減額などの環境変化に応じて年金の繰下受給を選択すれば、おそらくうまくいくと思うんです。

・・・ですが、感覚としてムリ。実現できそうにありませんから、プランを見直します。

 

 

「死ぬまで使わないお金」と「生きているうちに使い切るお金」を分ける

「使わないお金」と「使い切るお金」を分ける

死ぬまでにお金を使い切ることを感覚的にムリだと感じるのはなぜでしょうか?

考えられるのは、

  • 自分がいつか死ぬという事実を受け入れられていない
  • 将来、生活資金が枯渇してしまうという不安を拭えない
  • お金が減っていくことに耐えられない
  • 贅沢にお金を使うことに抵抗がある(罪悪感に近い?)
  • お金が増えていく楽しみや安心感を失ってしまう
  • 家族にも少しはお金を残したい

といったところでしょうか。

マネープランをしっかり作り込むことで不安を減らすことはできますが、お金を使い切ってしまう以上はすべての不安を払拭することは残念ながらできません。

 

そこで、

「死ぬまで使わないお金」と「生きているうちに使い切るお金」を分ける

ことにしました。

「死ぬまで使わないお金」を決めることで、残りのお金を使い切るための心理的なハードルを下げる作戦です。

 

「生きているうちに使い切るお金」については使い切る年齢をはっきりと宣言する

「○○歳までに使い切る」と宣言する

ここで大切なことは、

「生きているうち」ではなく80歳までに使い切る、のように具体的な年齢をはっきりと宣言することです。

「生きているうち」では死ぬ時期がわからないため、実行に移すことができません。

「使わないお金」と「使い切るお金」を分ける(具体的な年齢入り)

 

 

「死ぬまで使わないお金」の内容を具体的に決める

死ぬまで使わないお金(預貯金・NISA)

ここでは、「死ぬまで使わないお金」を具体的に決めていきます。

FIRE父さんが重視したいポイントとしては、

  1. 投資によりお金を増やす楽しみを死ぬまで満喫する(娯楽費のような位置付け)
  2. 生活資金が枯渇するという不安を払拭する
  3. 残される家族に負担をかけないよう、シンプルな資産構成にする

の3つです。

 

(1)お金を増やす楽しみを死ぬまで満喫する

死ぬまで使わないお金(将来のNISA資産額入り)

2024年にNISA制度が拡充された後、1,800万円の生涯投資枠をどのように使うべきかをずっと考えていました。

非課税のメリットを最大限活用するためには、

  1. 最短の5年間(2024年〜2028年)で、1,800万円の生涯投資枠を満額使い切る
  2. 期待リターンの高い「株式」を投資対象とする
  3. 複利効果を活かすため配当や分配金のない投資商品に投資する
  4. 売却はせず、投資商品をより長い期間にわたって保有する

ことが大切ですが、これをライフプランにどのように落とし込むべきかを迷っていたわけです。

これまでどおり、全世界株式を対象とした投資信託で長期のインデックス投資を行うことが最善と考えていました。

しかし、投資効率は落ちるけれど、高配当株で非課税の配当収入を継続的に得るという選択肢も魅力的でした。

 

ところが、

「死ぬまで使わないお金」を設定すると決めたとたん、NISA資産の使い所はここしかない、と考えるようになりました。

運用利回り5%として試算すると

  • 80歳(25年後)では、約6,000万円
  • 100歳(45年後)では、約1億6,000万円

にもなりますから、お金を増やしたいという本能や欲求を満たすには十分な額ですよね。

しかも、運用益は全額非課税ですからたまりません。

 

もちろん損失が出る可能性もありますが、それなりに長期の運用になりますから80歳(25年後)の時点で損失が発生している可能性はかなり低いでしょう。

しかも、もともと「死ぬまで使わないお金」なので、たとえNISA資産が半減してしまうことになっても生活には困りません。

 

(2)生活資金が枯渇するという不安を払拭する(長生き、インフレ、年金減額)

お金を増やす楽しみを追求した結果、自然と生活資金が枯渇するという不安もほぼ払拭されています。

生活資金が枯渇する理由として考えられるのは、

  • 100歳以上の長生き
  • インフレによる生活費の高騰
  • 円安の進行による生活費の高騰
  • 年金の減額による年金収入のダウン
  • 臨時的な出費

ですが、NISA資産の投資対象は世界株式(投資信託)を予定しているため、インフレや円安への備えにもなっています。

NISA資産は長生きや年金減額への対策にもなっていますが、必要に応じて年金の繰下受給を選べば備えは万全でしょう。

 

(3)残される家族に負担をかけないよう、シンプルな資産構成にする

「死ぬまで使わないお金」を決めるということは、そのお金の管理を残される家族に委ねるということです。

複雑な資産構成にしていると、

  • 残された家族が管理に困る
  • 相続の手続きが煩雑になる
  • 高齢になった自分が管理できなくなる恐れがある

といったデメリットが目立ちますから、シンプルな資産構成にするよう心がけましょう。

 

FIRE父さんは、シンプルな資産構成を目指して「死ぬまで使わないお金」を次の2つの資産に絞りました。

  1. 預貯金 1,000万円:安全資産として
  2. NISA 1,800万円:全世界株式を対象とした投資信託1本

 

もともとは、配当収入をずっと確保していくために高配当株式を死ぬまで保有していくつもりでしたから、

 3. 高配当株式 1,200万円:配当収入を確保するため

についても「死ぬまで使わないお金」に追加する予定でした。

「死ぬまで使わないお金」(高配当株を除外する前)

しかし、シンプルな資産構成にすると決めたため、高配当株式は80歳を目安に売却することにしました。

 

 

見直し後のマネープラン(贅沢型・遺産あり)

FIRE2年目の生涯資金計画(贅沢型・遺産あり)

ここまでの内容を踏まえて、マネープランを見直しました。

ポイントは、次の3つです。

  • 「死ぬまで使わないお金」を設定する(預貯金1,000万円、NISA 1,800万円)
  • 高配当株を80歳で売却する( 投資資金1,200万円)
  • 「80歳までに使い切るお金」を減額する(贅沢費300万円→200万円)

 

「死ぬまで使わないお金」として2,800万円を確保したため、贅沢費を年300万円から年200万円に減額しています。

なお、80歳の時点で発生する高配当株式の売却収入(投資資金 1,200万円)については、80歳以降の生活費のゆとりとして使っていく考えです。

 

 

生きているうちにお金を使い切る作戦まとめ

「死ぬまで使わないお金」を宣言して、残りのお金を使い切る作戦

「死ぬまで使わないお金」をたっぷりと確保することで、残りのお金を使い切ることへの心理的なハードルは大きく下がりました。

FIRE父さんとしては、これなら実現できそう、と感じています。

 

ここまで4回にわたってライフプランを見直してきましたが、かなり煮詰まってきました。

現時点でのマネープランとしては、ほぼ完成した、と言えるでしょう。

 

ここまでマネープランを整理できたら、あとは投資資金の出口戦略を織り込んでいくだけです。

今回で80歳以降の投資戦略は固まりましたから、80歳までにお金を使い切るための出口戦略をこれから検討していきます。

 

検討した結果は、後日あらためて記事にしますので、そちらもぜひご覧くださいね。

投資信託の出口戦略は、定額売却ではなく定率売却がよいという説が広まっていますが、別の選択肢もあるのではないかと考えています。それでは。