FIRE父さんは我が道を行く

FIRE生活も3年目。我が道を行けば、見える景色が変わります。働かなくても資産が増え続ける不思議を実感中

【究極の節約術】スカンピン(素寒貧)で死ぬためのライフプランの作り方

究極のむだづかいは貯めたお金を使わずに死ぬこと

節約して貯めたお金のほとんどを使わずに老後を過ごし、そして死んでいく。

電気をこまめに消したり、スーパーで特売の食材を買ったり、日々コツコツと節約に取り組んできた結果としては、あんまりではないでしょうか。

最近では、節約してお金を貯めて、本業・副業で収入を増やして、投資で資産を増やして‥‥‥と中長期的な資産形成に取り組んでいる方も多いことでしょう。

そんな長年の努力の結果、ほとんどのお金を使わないまま死んでしまったらどうでしょう?

もちろん「安心を買ったのだ」と前向きに捉えることができる人も多いことでしょう。

でも、「もったいない。もっと有効に使える場面はあったのに」「あくせく働いて、そんなに稼ぐ必要なかった」と後悔する人も少からずいるはずです。

本記事では、スカンピン(素寒貧)で死ぬことをポジティブに捉えて、しっかりとしたライフプランを作り込んでいくための考え方をまとめました。

もちろん「宵越しの金は持たない」などとお金に無頓着に暮らして、スカンピンで野垂れ死ぬことを推奨するものではありません。

 

FIRE 達成者は必然的にライフプランを練り込んでいる【自己紹介】

今年の4月に50歳でFIRE を達成しました。

好きな言葉は「コスパ」。

むだづかいが嫌いで、貯蓄率の異常な高さがFIRE 達成の原動力になったほどです。

 

そして、FIRE を実際に行動に移すために、ライフプランを練り込んでいます。

FIRE を達成したつもりが長い人生の途中で資金が枯渇した、となったら泣くに泣けないですらね。なお、ここでいうライフプランとは、生涯のマネープランとほぼ同義です。

家族にライフプランのプレゼンをしてダメ出しを受けるたびに新たな気づきがあり、ライフプランに対する理解も深まりました。

 

最近、「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね。)」というパワーワードに触れて、人生観が大きく揺さぶられました。

お金を使わずに死ぬなんて、言われてみれば「すごく、もったいない」し、「コスパ最悪」だし、「究極のむだづかいだよね」と感じてしまったのです。

そうして、死ぬときにお金を使い切る前提でライフプランを見直してみると多くの発見がありました。

 

スカンピン(素寒貧)で死ぬためのシンプルな方法

(1)年金受給開始後は公的年金(終身年金)の範囲で生活する

公的年金は終身年金ですから、公的年金の範囲で生活できれば何歳まで長生きしても生活費の心配はありません。

年金受給開始を繰り下げることで受給額を割増することができるため、必要な受給額になるまで受給を繰り下げましょう。

年金受給開始の年になったら「楽隠居」というイメージですね。

(2)年金受給開始(楽隠居)までにお金を使い切る

健康寿命を意識しつつ、お金を有効に使い切りましょう。

生涯のマネープランを作成しそれを定期的に見直すことは全ての人におすすめですが、年金受給開始までにお金を使い切るためにはマネープランの作成は必須となります。

その際、終期のわからないマネープランを作成するのは難しいので、年金受給開始までと期間を区切ることでマネープランが作りやすくなります。

 

年金受給開始(楽隠居)までにお金を使い切る方法

(1)節約し過ぎない

生活の満足度を下げない程度の節約はむしろ積極的に続けましょう。

一方で、「節約」が常に頭の片隅にあって行動に自然とブレーキがかかってしまうような状態は望ましくありません。

「節約しなければ」という呪縛から解放し、使うべきお金は予算の範囲でどんどん使っていきましょう。

(2)稼ぎ過ぎない

50代で早期退職できないか検討しましょう。

マネープランを精査すれば、50代で早期退職とまでは行かなくても65歳までお金のために働き続ける必要はないかもしれません。

セミリタイヤ(FIRE )して、50代以降はゆるく働くという選択肢もあるでしょう。

(3)リスクを取り過ぎない

お金を使い切るとは言っても、資産運用の失敗により損失を出して資産が枯渇してしまった、という事態は極力避けなければなりません。

リスクを取り過ぎるとボラティリティが大きくなるため、計画的にお金を使い切ることが難しくなるという側面もあります。

特に、期間の後半は必要以上に大きなリターンを狙うことはやめましょう。

(4)(必要な資産を形成した後は)資産を取り崩す

どこかのタイミングで、これまで増やしてきた資産を取り崩しましょう。

とはいえ、資産を取り崩すのは何かしら人間の本能に反する行為のようで「言うは易く行うは難し」です。「理屈ではわかってるんだけど‥‥」というやつですね。

しかし、この本能を乗り越えることができなければ、「あー、ほとんどお金使いきれなかったなー」と死んでいくことになるでしょう。

本能に流されず、資産を取り崩す勇気を振り絞るために、次のように繰り返し自分に言い聞かせましょう。

  • ○○歳(繰り下げ後の年金受給開始年齢。例えば70歳)になったら年金で楽隠居だから生涯お金の心配はいらなくなる。
  • だから、○○歳(年金受給開始年齢)まで資産が保てばいい。
  • 健康で楽しめるうちに、資産を取り崩して、どんどん人生を豊かにしていこう。

(5)お金を有効に使う

マネープランを精査すると、1年間に使えるお金が決まってきます。

思っているより多くのお金を使えることも多いのではないでしょうか。

決まったら、年単位でお金を使い切っていきましょう。

月単位だと細か過ぎるし、大きな支出が難しくなりますから、年単位くらいが適当と考えます。

何にお金を使ったらいいのか、というのはなかなか難しいですが、これまでの節約志向から「(むだづかいはしないけど)お金を上手に使う」に切り替えていくことになります。

例えば、子供が60歳前後で相続してもお金の価値を十分に引き出せないという考え方もありますから、早い時期に子供に贈与して住宅資金や教育資金などに使ってもらうというのも有効なお金の使い方かな、と思います。

 

死ぬときに後悔しないために

死ぬときに後悔するとしたら、どんなことでしょうか?

  • 他人の目を気にし過ぎて、自分のやりたいことをできなかった
  • 仕事ばかりの人生だった
  • 家庭や家族をもっと大事にすればよかった
  • 健康にもっと気をつければよかった     など

ストレートに「貯めたお金をもっと使えばよかった。もったいなかった」と後悔する人は少ないかもしれません。

しかし、お金を貯めるために「仕事ばかりの人生」だった。そのために「家庭・家族に割く時間が少なかった」「やりたいことをやる時間が捻出できなかった」という人は多いのではないでしょうか。

死ぬときに後悔しないために今できること、それは「スカンピン(すかんぴん)で死ぬこと」だというつもりはありませんが、ライフプラン(生涯のマネープラン)を真剣に作ってみることは人生の選択肢を増やすことにも繋がりますし、強くおすすめします。